英語上達と英語脳
長年英語を勉強してきた人が大半なのに、なぜ日本人は英語が上達しないのでしょうか。学校の授業がそもそもの原因とも言われ、英語に対して苦手意識を持つ人を増やしているようです。日本での英語の授業は単語やスペル、文法を中心とした書く勉強法を重視し、発音やリスニングの授業が圧倒的に少ないと言われています。ただでさえ少ない会話の時間に、自分と同じ発音の日本人教師から教わっても、正しい発音は上達しません。日本語が通じる相手に、わざわざ正しいかどうかわからない発音の英語を使うこと自体、恥ずかしさを覚える人も多いのではないでしょうか。
中心音の違う日本語と英語
日本語と英語の一番大きな違いは、イントネーションではなく、発音の中心となる母音と子音の違いです。英語の場合「k､s､t､h､m･･･」などの子音を中心に言語が成り立っていますが、日本語は「a,i,u,e,o」のような母音が中心となっています。また子音が中心となっているため、無音という発音しないアルファベットがスペルに含まれ、発音しない文字という概念がない日本人には、ますます複雑に感じてしまうようです。こういった発音の違いに気づかず、カタカナ読みのような英語の授業を受け続けると、聞き取る力が身につきません。相手の言葉が聞き取れないから、何を話せばよいかわからなくなり、英語から離れてしまう悪循環になります。近年では外国人教師が増え、少しずつ状況は改善されています。しかし発音の中心音が違う言語を完璧に学ぶには、かなりの努力が必要です。あらかじめ違いを知り、ネイティブの発音を耳で聞きながら会話をしようとする姿勢が、英語上達の近道と言えるでしょう。